取扱鋼材
-
-
S25C
S25Cは機械構造用炭素鋼のうち、いわゆる軟鋼のなかでは硬い部類に入る材料です。炭素含有量の代表値は、0.25%になりますが、実際に市販のものはこの限りではなく、メーカーによりけりです。一般構造部材の丸棒などにもよく使われます。 炭素鋼を、熱処理して強靱化するときに判断される、炭素含有量の境目は、目安として約0.3%(S30C)を越えると、所定の焼入温度から急冷すると硬化させることが出来ます。故に、S45Cはそのままで、焼入焼き戻し・高周波焼入処理等の熱処理による強靱化が可能です。S25Cは一般的にそれらが必要のない目的で使われます。
- 用途
- ねじ、ボルト、ナット、リベット、機械の構造材 など
- 代表成分
-
S25Cは、炭素(C)を0.22~0.28含む炭素鋼です。
「JIS G 4051:機械構造用炭素鋼鋼材」に規定されています。S25C C Si Mn P S 成分値 0.22~0.28 0.15~0.35 0.30~0.60 0.030以下 0.035以下 - 機械的性質
-
S25Cの焼きならし時の機械的性質は、硬度(HBW):123~183、降伏点:265N/㎟以上、引張強さ:440N/㎟以上、伸び:27%以上です。
引張強さ N/mm2 伸び % 降伏点 N/㎟ 焼きなまし温度 焼きなまし硬度 440以上 27以上 265以上 約850℃炉冷 123~183 - 加工性・特性
- 炭素鋼は、焼入れや焼きならし等の熱処理を行うことで強度をコントロールして使うことの多い材料です。 加工には研削砥石、cBNともによく使われます。ケイ素の含有量は主に耐熱性向上に貢献しますが、多すぎると脆さにつながる要素でもあります。 一般的に丸棒において、S25CはSS400の代替品として良く使用されます。 その理由としてSS400の丸棒は、S25Cと比較して流通量が少なく、入手性が困難であるだけでなく、価格も高くなる傾向にあります。 溶接しない限り、SS400の丸棒をS25Cで代替しても問題ないでしょう。 加工性としては、SS400に比べて炭素(C)が添加されているため、被削性は良好です。
免責事項
本ウェブサイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、入力ミス、プログラムミス、翻訳ミス等により誤った情報を表示している可能性があり、
その内容(技術および規格資料・在庫資料などのすべての提供形態が該当します)について保証するものではありません。
株式会社阪神メタリックスは本ウェブサイトの使用ならびに閲覧によって生じたいかなる損害にも責任を負いかねます。