取扱鋼材
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SCM440
SCM440は、クロムモリブデン鋼のうち、比較的硬度の高いの鋼種です。 強さと靭性を必要とする物に用いられ、焼入れにより硬化し、その後適切な焼き戻しを行うことで強靭性が得られます。なお、末尾にH記号がついたものは、焼入れ性を保証したHバンド鋼(JIS G 4052)になります。 焼入性が重要な要素である為、一般的にSCM440は、焼入性を保証したHバンド鋼であるSCM440Hが使用されています。
- 用途
- シャフト、ボルト、継手、航空機脚部品、エンジン部品 など
- 代表成分
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SCM440は、炭素量(C)を0.38~0.43、ニッケル(Ni)を0.25以下、クロム(Cr)を0.90~1.20を含むクロムモリブデン鋼です。 また、「JIS G 4053 機械構造用合金鋼鋼材」の規定成分値と「JIS G 4052 焼入性を保証した構造用鋼鋼材(H鋼)」の規定成分値は若干異なりますが、下記には「JIS G 4053 機械構造用合金鋼鋼材」の規定成分値を記載しています。
SCM440 C Si Mn P S Ni Cr Mo 成分値 0.38~0.43 0.15~0.35 0.60~0.90 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.90~1.20 0.15~0.30 - 機械的性質
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SCM440の機械的性質は、硬度(HBW):285~352、降伏点:835N/㎟以上、引張強さ:980N/㎟以上、伸び:12%以上、絞り:45%以上、シャルピー衝撃値:59J/㎠以上です。
引張強さ N/mm2 伸び % 絞り % 降伏点 N/㎟ シャルピー衝撃値 J/㎠ 硬さ(HBW) 980以上 12以上 45以上 835以上 59以上 285~352 - 加工性・特性
- SCM440は、C「炭素」が0.38~0.43%含まれており、熱処理前はS45Cに近い硬度を持ちます。 焼入焼戻し後は、HBW:285~352の硬度を持ち、焼き戻し脆性の傾向も低いです。 S45Cと比較して、Moなどの合金が添加されているため、加工としては少しねばい印象を持ちます。
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