
取扱鋼材
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15-5PH
15-5PHとは、析出硬化系ステンレス鋼で、耐食性と高強度を兼ね備えています。銅を添加することにより析出硬化性を持たせており、磁性があります。 15-5PH はステンレス鋼の中で多く航空機材料として用いられており、C<0.07%、Ni4.5%、 Cr15%、Cu3.5%が主成分の鉄であり、耐腐食性や疲労特性に優れ、低合金鋼の代替としても広く用いられています。 15-5PHはJIS 規格外の析出硬化型ステンレス鋼であり、航空機以外ではあまりなじみの無い金属材料です。
- 用途
- シャフト類、タービン類、自動車、航空機
- 代表成分
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15-5PHは、クロム(Cr)を14.00~15.50、ニッケル(Ni)を3.50~5.50、銅(Cu)を2.50~4.50を含む析出硬化系ステンレス鋼です。
※AMS5659Vより抜粋15-5PH C Si Mn P S Ni Cr Cu Nb Mo 成分値 0.07以下 1.00以下 1.00以下 0.030以下 0.015以下 3.50 ~5.50 14.00 ~15.50 2.50 ~4.50 0.15~0.45 0.50以下 - 機械的性質
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15-5PHの固溶化熱処理時の機械的性質は、硬度(HB):363以下です。
硬さ(HB) 363以下 - 加工性・特性
- 冷間圧延後析出硬化熱処理により、マルテンサイト地に微細なAlを含む金属間化合物を生じさせることにより非常に高い硬度の得られるステンレスです。 析出硬化とは、固溶化(溶体化)熱処理後、時効(析出)処理を行って硬化させることを言います。 流通は3/4Hが一般的ですが、冷間圧延加工によって適当な硬度を持った材料の製造が可能です。15-5PHは析出硬化熱処理をする前のS材と処理後のH材があり、切削性は異なります。 SUS15-5PHはSUS304に比較して切削抵抗が小さく、粘りも少ないので、SUS304と同じ条件ならば刃物寿命も延びます。 仕上げ加工ではSUSの一般的な条件で問題なく加工できます。粗削りなど加工量が多い場合はS材から加工することをお勧めします。 熱処理による寸法収縮は0.040.06%なので、これを織り込んで寸法を出しておきます。
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